IQVIA社に対する訴訟の最新情報
各社の業務ニーズに応じたソフトウェア製品およびデータ製品を制約なしに選択できること。ライフサイエンス企業には、そのような自由が保証されてしかるべきです。選択できることは、市場にとって有益であり、お客様のためにもなります。
VeevaとIQVIA社の両社は、競合するソフトウェア製品とデータ製品を提供しています。IQVIA社は、VeevaのNetwork、Andi、Nitroなどの特定のソフトウェア製品(MDMおよびデータウェアハウス)にIQVIA社のデータ製品をロードできないようにしています。Veevaは、IQVIAの競争抑止的行為は、コストを増加させ、選択肢を制限し、さらにはイノベーションを減速させることによって、ライフサイエンス業界に損害を与えるものであると考えます。
Veevaは、円満な解決策を3年間模索いたしましたが、2017年3月にIQVIAを提訴しました。その目的は、IQVIAの長期にわたる競争抑止的行為に終止符を打ち、ライフサイエンス企業に対する不当なデータ利用制限をなくすことです。
現在のステータス
- 訴訟での証言録取はほぼ完了しています。70人以上の証言録取がされました。これには、大手バイオ医薬品企業6社の代表者からの、IQVIA社の自社および業界での行為が有害であるという証言も含まれています。
- 陪審審理は2021年第4四半期に始まり、約4週間続く予定ですが、その開始日は裁判官に割り当てられた他のケースの進行状況によって変わる可能性があります。
- Veevaは本訴訟の勝訴を確信していますが、保証はありません。
Veevaが勝訴した場合、どうなりますか?
- 裁判所はIQVIA社に対して、Veeva製品の標準的なTPAをグローバルで締結し、Veevaへの損害賠償を支払うよう命じる可能性が高いです
- Veevaに有利な判決は、IQVIA社が将来TPAポリシーを濫用することを抑止する先例となるでしょう。
IQVIA社が勝訴した場合、どうなりますか?
- お客様からのさらなるプレッシャーによって、IQVIA社が行動を変える必要があることを認識しない限り、現状が変わらないままとなるでしょう。
顧客側は何をすべきですか?
- お客様の声は、この問題の意思決定社であるIQVIA社CEOを含むマネジメントチームに、懸念を感じさせることでしょう。
- IQVIA社が業界に損害を与える現在のポリシーを継続している場合は、同社と新しいビジネスをしないようにしてください。
- 既存のIQVIA社のビジネスの代替となるサプライヤーを長期的に検討してください。
IQVIA社は2021年5月10日、訴訟における最近の手続き上の判決について、誤解を招くプレスリリースを発表しました。
その意味することとVeevaの対応について、詳細はこちらをご確認ください。
本件の状況に関する最新情報は、常に更新してこちらに掲載させていただきます。
本訴訟の事実関係および公判予定日に関するタイムライン
2007年初期 |
Veeva設立; Veeva CRMを提供開始 |
2007~2014年 |
IMS社のリファレンスデータとCegedim社のOneKeyをVeevaの顧客がVeeva CRMでロードきるようにするためのTPAにIMS社とCegedim社が署名 |
2014年初期 |
Veeva Network(MDM)およびOpenData(顧客リファレンスデータ)を提供開始 |
2014年初期 |
Cegedim OneKeyをVeevaの顧客がVeeva NetworkでロードできるようにするためのTPAにCegedim社が署名 |
2014年中期 |
IMS社のリファレンスデータをVeevaの顧客がVeeva NetworkでロードできるようにするためのTPAへの署名をIMS社が拒否 |
2014年中期 |
IMS社がCegedim社の買収を発表 |
2014年後期 |
Cegedim社が方針を変更し、Cegedim OneKeyをVeevaの顧客がVeeva NetworkでロードできるようにするためのTPAへの署名を拒否
2015年中期IMS社がCegedim社の買収を完了 |
2016年中期 |
IMS社とQuintiles社が合併し、Quintiles IMS社が誕生(後にIQVIAに社名変更)
2016年秋 Veeva側の交渉による解決策が尽きたため、訴訟の準備を決定 |
2017年1月 |
IQVIAが「企業秘密」訴訟を提起し、IQVIAの顧客リファレンスデータがVeevaに盗用されていると主張。Veevaの見解では、IQVIAによる競争抑止的行為の正当化および擁護が当該訴訟の目的。 |
2017年3月 |
連邦および州の反トラスト法違反として、VeevaがIQVIAに対する訴えを提起。同法違反の提訴ポイント: 顧客がIQVIAデータをVeeva Network(MDM)ソリューションでロードすることをIQVIAが拒否した点。 |
2018年中期 |
Veeva Nitro(Amazon Redshift上に構築されたデータウェアハウス)を発表 |
2018年中期 |
Veevaの顧客がVeeva Nitroで顧客リファレンスデータをロードすることをIQVIAが制限 |
2018年後期 |
IQVIAによる訴え却下の申立ては認められず、反トラスト法に基づくVeevaの申立ての審理継続が認められる(裁判所の見解)。 |
2019年7月 |
連邦および州の反トラスト法違反として、IQVIAに対して追加の訴えを提起。同法違反の提訴ポイント:顧客がIQVIAデータをVeeva Nitro(データウェアハウス)ソリューションでロードすることをIQVIAが拒否した点。 |
2020年2月 |
Veevaは、IQVIA社の拡大する脅迫的行為(例えば、Veeva Andi for AIでのIQVIA社データの使用ブロック)、およびIQVIA社のVeevaアプリケーションへの不正アクセスに対処するため、修正された訴訟訴状を提出。 |
2020年12月 |
有料ニュースサイトCapitol Forumが、米連邦取引委員会はVeevaの訴状に記されているIQVIA社の行為を調査中であると報道。 |
2021年1月 |
電子情報開示と事実証人の証言録取は、IQVIA社に対するVeevaの最初の反トラスト法訴訟でほぼ完了。新型コロナ関連の裁判遅延により、2020年の進展が遅延。 |
2023年初期 |
本反トラスト訴訟の陪審審理への移行が見込まれる時期 |
2023年初期 |
IQVIA社が反トラスト法に違反していることが判明した場合、TPA救済が見込まれる時期 |