Standard Metrics、Medical Inquiry、および販促メッセージ管理によりカスタマーサクセスを支援: Vault 20R1の新機能
20R1では、Vault PromoMatsとVault MedCommsの最新のイノベーションをお客様にお届けすることを重視しました。今回アップデートされたのは下記4つになります。
- Vault PromoMats Standard Metrics(標準指標)をすべてのお客様が利用可能
- Vault PromoMats Auto Claims Linkingの継続的なイノベーションにより、今まで以上に迅速かつコンプライアンスを確保した販促メッセージ管理を実現
- Vault MedCommsのMedical Inquiryメール機能の強化により、メールの追跡を容易化。また、医療従事者が問い合わせに直接返信できるように
- レポート用のExcelテンプレートにより、チームがカスタマイズしたExcelテンプレートをVaultに直接アップロードできるように
これらの発表について、詳しくは以下をご覧ください。
Vault PromoMats Standard Metricsのアップデート
私たちは長年にわたり、Vault PromoMatsの開発を続けてきました。お客様と協力し合いながら、ライフサイエンス業界における販促コンテンツ管理のイノベーションを推進してきたことを大変誇りに思います。これは、私たちの主目的である、「お客様のゴールに合う製品やサービスの確立」を達成することにもなるでしょう。
ビジネスプロセスを改善し、評価する方法を発見するために協力してほしいという要望は、お客様からVeevaへ常に寄せられてきました。
緊密な連携を行い、皆様のニーズを理解したうえで、そのソリューションに取り組んだ結果、Standard Metricsの開発に至りました。これにより、お客様はコンテンツのレビュープロセスの主な状況を追跡できるようになり、さらに翌年にはそのデータを業界の動向と比較できるようになります。
私たちがVault PromoMats Standard Metricsを初めて発表したのは、昨年5月に北米で開催されたVeeva Commercial and Medical Summitでした。この機能が正式に本番導入されたのは2019年11月(19R3リリース)です。私たちの将来に向けての目標は、Standard Metricsをすべてのお客様に提供し、その成功をサポートすることです。
20R1では、すべてのPromoMats Vaultsで、Vault PromoMats Standard Metricsがオンに設定されています。これは下記を意味します。
- Standard Metricsは、すべてのお客様に利用可能となり、20R2(2020年8月)では必須機能となる
- 20R2まで、構成やマッピングは不要。エンドユーザーが各フィールドに記入する必要はない
- Standard Metricsセクションは、Document Informationで表示可能だが、Document Uploadでは引き続き非表示
- 準備ができたお客様から、この機能でレポートやダッシュボードを構築し、Veeva Industry Benchmarkレポートに備えることが可能(2021年中頃~末)
- Standard Metricsフィールドが必須機能となる20R2(2020年8月)に向けて準備することをお客様に推奨
この変更についてご質問がある場合や、サポートが必要な場合は、担当のカスタマーサクセスマネージャー(CSM)までご連絡ください。チームとの共有や利用に役立つ資料も下記にご紹介します。
- Standard Metricsのデモ
- Vault PromoMats Standard Metricsのご紹介
- Standard MetricsのWebページ – この機能に備える4つのステップ
Vault PromoMats Auto Claims Linking
Vault PromoMats Auto Claims Linkingは、販促資材中のメッセージに関する参照リンクを作成する作業を自動化します。これにより、メッセージのレビュープロセスを迅速化し、メッセージの内容が正確で、適切なリファレンスに裏付けられているという確信をチームに与えることができます。
2019年12月以来、お客様は、この新機能の試用、および販促メッセージ管理プロセスへの統合に取り組まれてきました。20R1で提供されるVault Auto Claims Linkingは、販促メッセージの作成およびレビュー作業を変革するとともに、販促資材レビューチームの働き方に革命を起こします。
柔軟性、コンプライアンス、スピードを重視したVault Auto Claims Linkingは、非常に単調でミスが起きやすいプロセスを自動化し、簡素化します。Vault Auto Claims Linkingは、次のような観点からお客様をサポートします。
柔軟性
販促資材のメッセージを作る時、チームはいつも全く同じフレーズを使用するわけではありません。例えば、マーケティングチームは、ターゲットが医療従事者であるか一般消費者であるかによって、メッセージの内容を調整することがあります。
Vault Auto Claims Linkingは、表現のバリエーションで広告や販促チームのレビュープロセスを合理化します。Vaultは、単一のメッセージ記録について、最大5つのバリエーション(いずれも同一のリファレンスでサポート)に対応可能です。これによりチームは、同じメッセージのさまざまな表現をレビューし、その内容の承認および追跡をより簡単に実施すできるようになります。
コンプライアンス
販促メッセージ管理で最も重要な側面の一つは、コンプライアンスを確保することです。すなわち、すべてのメッセージの内容が正確で、使用承認を得ており、使用期限が切れた後には取り下げられていることを確実することです。
Vaultは、どの販促メッセージが使用中であるかを可視化することで、チームの販促メッセージ管理業務を簡素化します。メッセージのオブジェクトには、メッセージ記録と関連付けられている販促文書の全リストが含まれるようになりました。これによりチームは、販促メッセージを容易に追跡し、古くなった表現を迅速に更新または削除することができるようになります。
例えば、ある販促メッセージ中のデータ値「20%」が「30%」に変更されたとします。ユーザーは、このメッセージが含まれる各販促資材を個別に検索する代わりに、メッセージのオブジェクト記録にアクセスするだけで、全リストを確認することができます。チームは、コンプライアンスを確保できるだけでなく、手動でのメッセージ追跡作業を減らし、検索にかかる時間を数時間から数分に短縮することができます。
スピード
Vault Auto Claims Linkingは、メッセージおよびそのバリエーションのレビューを迅速化し、使用中のメッセージの追跡にかかる時間を短縮するなど、販促メッセージの管理プロセスのあらゆる主要業務を迅速化します。
またVaultは、使用期限が切れるまで販促メッセージを追跡し、メッセージをより容易に、より迅速に更新します。ユーザーは、メッセージと関連記録を同時に転記できます。これにより、メッセージ情報を手動で再入力する必要がなくなります。
特定の販促メッセージを裏付ける言い回しをチームが修正しなければならない場合、各参照アンカーを個別にコピーして貼り付ける必要はもうありません。販促メッセージをコピーし、更新後の表現に合わせてメッセージのバリエーションを変更するだけで作業を完了できるのす。
これらの機能強化は、Vault Auto Claims Linkingによって販促メッセージ管理プロセスを最適化するための、当社の数多くの取り組みのうちの数例に過ぎません。次回のVeeva Commercial and Medial Summit, North Americaでは、この機能のみを取り上げた特別セッションを開催する予定です。今すぐご登録いただき、Vault Auto Claims Linkingのトピックにご注目ください。
Medical Inquiryのメール機能強化
メディカル部門に関しては、医師とのコミュニケーションをスピードアップし、問い合わせ対応のプロセスをさらに合理化することを重視しました。
19R1でVault MedComms Medical Inquiryが導入されて以来、当社は同機能のさらなる開発を続け、Veeva CRMのデータ共有なども統合しました。20R1では、この勢いを継続し、メール機能をアップデートします。これらの機能強化により、メディカルチームは、問い合わせのステータスを把握しやすくなり、医療従事者がメールに迅速に返信できるようになります。
今回Vault MedComms Medical Inquiryにメールのトラッキング機能が追加されたことにより、チームは、メールの送信、到着、開封、さらには不達などの状況も、より正確に把握できるようになります。これらの指標により、必要な医療情報が首尾良く、どのお客様に届いたか、または届いていないかをチームが確認することができます。
また、新しい返信機能により、今まで以上に簡単かつ迅速に答えを得られるように医師の皆様を支援します。これにより医療従事者は、問い合わせメールに直接返事できるようになります。また、質問に対する答えを即座に入手でき、重要な(場合によっては緊急の)情報への障壁を取り除くことができます。
Vaultレポート用のExcelテンプレート
次の機能では、Microsoft Excelの計算力とVaultの豊富なデータおよび指標を統合しました。Vault内のコンテンツやデータの量がますます増える中、資料や関連レポートを単一の情報源に集約して維持することはかつてないほど重要になっています。
20R1では、お客様は、カスタマイズしたExcelテンプレートをVaultにアップロードし、レポートの名前やフィルターなどのメタデータを含むレポートをスプレッドシートに簡単にエクスポートすることができます。
現在、Vaultユーザーは、特定の書式を適用したり、複雑な分析を実行したりするため、Vaultレポートの約20%でExcelを活用しています。ユーザーは、Vault ReportingのExcelテンプレートを使用することで、希望の書式、数式、表などが含まれるExcel文書を事前に準備し、このテンプレートをVaultに直接アップロードできます。
これにより、VaultとExcelの間でのデータ共有が容易になり、他のVaultユーザーも同じテンプレートにアクセスできるようになります。
例えば、コンテンツのレビューに土日祝日を除いて何日かかるかをチームが知りたがっているとします。このテンプレートをExcelで作成し、VaultのExcelテンプレートのライブラリーに追加すると、他のチームも自分のブランドや地域について、それらの指標を迅速に計算できるようになります。また後日、最新のドキュメントセットを使って同じ計算を再度実施することも容易になります。
Veeva製品をご利用いただき、ありがとうございます。20R1リリースキットの資料に、20R1リリースで導入される新しく、興味深い機能の詳細情報を掲載していますので、是非ご確認ください。またご質問がある場合には、いつも通り担当のCSMまたは「Veeva Support Portal(カスタマーサポート)」までお問い合わせください。皆様からのご連絡をお待ちしております。